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~ IT未経験からの道のり10
この会社の社員として2年が経過した時点で、正社員から個人事業主のフリーランスとしての契約切替を打診された。
何故そう言われたのか、何故契約の切替を引き受けたのかは覚えていないが、フリーランスの契約はあまりにも過酷なものだった。保障される基本給が全くない、完全利益ベースでの歩合制だからだ。
30万円の報酬もいただくには、その倍の利益の60万円を出さなければならなかった。
無茶苦茶、大変だった。
がむしゃらにやっているうちに大きな成果を出せるようになった。70万円以上の報酬を受け取れるほどになれた。
そして、3年目の秋頃に、今度は社長から「あなた自分でやっていきなさい」と言われた。
「ん?」「はぁ?」と思ったが、幾度の困難を乗り越えてきた自分にはもう、転職という選択肢もなかった。
企業しようなどという考えは一度も持ったことがなかったが、経験値的にはありだった。
ただ、企業するには資金があまりにもなかった。
通常、初めて企業する際は創業時融資というものも受けられるのだが、私の場合は個人事業主として1年間事業経験があるとみなされて、融資をうけることもできなかった。
以前にマンションを買わされて、売却しなければならなくなったときに200万円ほどの借金が残っており、まだまだ返済に追われていたので、会社を始める際の資本金は20万円しか用意できなかった。
その資金では社員は雇えなかった。会社の拠点となる事務所も借りることさえできなかった。会社の登記場所は私が営業をさせていただいていたパートナー会社の住所に登記させていただいた。モバイルパソコン1台のみで仕事をした。
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